耳垢栓塞における日常生活の注意点
2013.5.28
耳垢(耳あか)の本来の機能は外耳道(耳のあな)の清浄作用です。耳垢は食事のときの咀嚼(そしゃく:食べ物をかみ砕くこと)などで自然に外耳道入口の方向へ移動してきます。したがって特殊な場合を除いては、必ずしも耳垢をすべて取りきる必要はありません。
乾性耳垢は粉っぽく乾いた感じ、湿性耳垢は茶色っぽく湿った感じです。どちらがよい、悪いというわけではまったくありません。自分の耳垢の性質を知ることでそれに応じたケアをすることができます。普段から定期的に綿棒などで取るか、3~4か月に一度程度耳鼻咽喉科に通院し耳垢を取ってもらいましょう。
湿性の耳垢はお風呂上りに耳の入り口を綿棒で引き取るように動かしましょう。
力を入れてガリガリとかいたり、力を入れすぎて外耳道を傷つけることのないようにしましょう。浸出液が出たり出血した場合には耳鼻咽喉科を受診しましょう。
外耳道からプールやシャワーの水が入り、そのために耳垢が水分を吸って膨張すると、急に難聴、耳閉感(耳が詰まったような感じ)、耳鳴りなどの症状が出現することがあります。子どもさんの場合は夏季の水泳の授業の始まる前の耳鼻咽喉科健診はその予防のためにも大切なものです。耳垢栓塞と診断された場合は、「鼓膜が見えないほどの耳垢がある」という意味です。そういう場合は耳鼻咽喉科で耳垢除去をしてもらいましょう。
〈耳垢栓塞の他の説明〉