急性中耳炎の治療
2017.6.6
感染を進めないために、鼻処置や鼻水を吸引することにより耳管の入り口周辺を清潔に保ちます。
急性中耳炎の大多数が肺炎球菌、インフルエンザ菌、モラクセラ・カタラーリスであり3大起炎菌といわれており、ペニシリン系抗菌薬、セフェム系抗菌薬を、初期に十分な量を投与することは有効です。
初期に十分な量の抗菌薬を投与することは有効で急性中耳炎を急速に治し、かつその他の合併症を防止することができます。
効果がみられないときは抗菌薬に対する耐性菌(抗菌薬が効かない菌)の感染を考慮し鼓膜切開(鼓膜を切って中の膿を出す)を行います。
鼓膜切開の目的は、急性中耳炎の経過を良い方向に導くことですが、現在のところ、急性中耳炎に対し鼓膜切開が有効であるとの報告は多くみられません。
抗菌薬の投与期間が短すぎたり容量が不十分であると、弱い炎症を残して滲出性中耳炎に移行したりすることがあります。
乳幼児で鼻水が多く鼻が詰まっている場合は片方ずつ鼻をかませるようにしましょう。新生児や乳児の場合は鼻をかむことができないため吸い取ってあげましょう。耳を痛がる場合は耳を冷やすのも痛みを抑える効果があります。
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