アレルギー性鼻炎の治療:抗原特異的免疫療法(減感作療法)
2013.9.8
抗原特異的免疫療法(減感作療法)
特に重症の患者さんには、その場の症状のみを和らげる治療(対症療法)と並行して、アレルギー性鼻炎の原因自体に対しアプローチする根治療法が行われる場合があります。「抗原特異的免疫療法」は「減感作療法」とも呼ばれ、アレルギーを起こす原因物質の抽出液を最初は低い濃度から注射し、その後少しずつ濃度を上げ、アレルギーの原因物質(抗原)に対する免疫を獲得させる方法です(皮下免疫療法)。治療は2年以上続けることが必要です。抗原特異的免疫療法(減感作療法)は他の治療では得られないアレルギー性鼻炎の根治の可能性のある唯一の治療法でありますが、まれながら重篤な全身的副作用のみられることがあり、また数年にわたり継続的通院が必要なことが普及を阻んでいます。
抗原特異的免疫療法(減感作療法)は皮下注射が一般的ですが、最近では舌下投与法が注目されており、現在治験中です。また数年後には一般に広く使われる治療法として期待されています。
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